お知らせ校長室から

2025.12.04

【校長便り12月】ユーミン

校長 永井康博

 私にとって「ユーミン」と言えば、松任谷由美ではなく荒井由美です。ファン歴50年になり、公式ファンクラブの会員でもあります。コンサートには、松山はもちろんのこと、チケットさえ手に入れば広島・福岡まで行っています。ユーミンの曲との出会いは高校生時代で、当時流行っていたラジオの深夜放送の番組でした。本格的なファンになったのは、大学に入学してからで、同じ下宿の先輩からファーストアルバム「ひこうき雲」を録音したカセットテープをいただき、ラジカセで何度も繰り返し聴いたことを覚えています。年に2枚のペースでアルバムが発売されていましたが、学生の時はお金もなかったのでレンタルレコード店からLPレコードを借りて来て、カセットテープにダビングして聴いていました。カセットテープ・ラジカセ・レンタルレコード店・LPレコード。若い人には縁のない言葉が並びましたが、ここにも時の流れを感じます。

 ところで、そのユーミンがこの11月18日に40枚目のアルバムとなる「Wormho1e/Yumi AraI」を発表しました。そのことを発売前日の17日に朝日新聞が1面で「AI ユーミンの挑戦」歌声合成し曲制作「新たなページ開いた」と報じ、2面全面を使い関連記事を掲載するという異例とも言える扱いで取り上げました。このアルバムはAIを駆使して、荒井由美・松任谷由美に続くもう一人のユーミン「Yumi Ara1」を生成し、Yumi Ara1と現在のユーミンが共演するという形をとっています。すでに3年前に発表した楽曲でもAIを使い若い頃の歌声の再現に挑んでおり、夫であるキーボード奏者・作曲家・プロデューサーでもある松任谷正隆さんは、最新技術を駆使しユーミンが思い描いた通りに曲を作ることができたとし、今後も歌声合成ソフトは使っていくと語っています。ユーミン自身も、「音域などの条件から解放され、作曲家として自由に作った。初期衝動が戻ってきたのを感じた」と話しています。しかし、作詞の分野については「AIには明け渡さない」「でも、”明け渡さない”という基準を持ったうえで、AIとは共生していきたい」と言うユーミン。

 曲のジャンルやイメージを文章で入力すると歌付きで音楽が生成される「自動作詞」・「自動作曲」の技術の発達も目覚ましいようです。ユーミンも以前、チャットGTPで作詞を試みたようですが、「新鮮味がない、やっぱり人の心を動かすのは人だ」と感じ、今は作詞と作曲にAIを使うことは考えていないとのことです。古くからのファンの一人として、この点には安心していますし、今後もそうあってほしいと願っています。

 私も当然の事ながら早速CDを購入して毎日のように聴いています。どの曲も「Yumi Ara1」効果のせいか、穏やかな気持ちになり、ユーミンの世界に引き込まれます。一方で、荒井由美時代からのファンの一部が、少し違和感を感じると辛口の評価をしているのも分かるような気もします。

 11月17日から「THE WORMHOLE TOUR2025-26」が始まりました。松山では来年6月10日、県民文化会館で開催されます。半年以上先の事ですが今から楽しみです。ステージ上で新たなチャレンジに心躍らせる「生ユーミン」のはつらつとした姿を期待しています。

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